日本酒と一口に言っても、いろんな種類があります。純米酒は、原材料が米と米麹のみのものをさします。米の精米歩合によって、またこれに醸造用アルコールを加えた度合いによって下記の表のような種類に分けられます。お米の内側に澱粉が多く、外側にアミノ酸やたんぱく質、脂肪が多く含まれています。精米するほど透明できれいな香りの高い美酒となります。精米度が低いものは、雑味が多く味も個性的になりますが、日常飲みやすい価格帯となります。
お米だけでは重い味になりやすいため、きりっと後味を軽く引き締めるのに醸造用アルコールが添加されます。
醸造用アルコール | |||
---|---|---|---|
精米歩合 | 無添加 | 規定(10%) 内添加 |
規定以上添加 |
50%以下 | 純米大吟醸酒 | 大吟醸酒 | 普通酒 |
〃 | 特別純米酒 | 特別本醸造酒 | |
60%以下 | 純米吟醸酒 | 吟醸酒 | 普通酒 |
70%以下 | 純米酒 | 本醸造酒 | 普通酒 |
70%超え | 普通酒 | 普通酒 | 普通酒 |
甘口、辛口、端麗、濃醇の違いは、下記の表にある通り、酸度の大小と、日本酒度のプラスマイナスにより味が変わります。
日本酒度 | ||
---|---|---|
ー 方向 | 十 方向 | |
酸度 小 | 端麗 甘口 | 端麗 辛口 |
酸度 大 | 濃醇 甘口 | 濃醇 辛口 |
米麹が、米の澱粉質を糖分に変えます。この米麹によって出来た糖分をアルコールに変えるのが酵母の働きです。酵母には数えきれないほどのたくさんの種類があります。その酵母のひとつひとつが特徴が違い、味や質の違いになるため、各蔵によってさまざまな味のお酒が誕生します。
酒造りに適した米を、酒造好適米と言います。食用の飯米とは、別な品種です。 『心白がある』『大粒』『良く溶ける軟質性』『タンパク質や脂肪が少ない』等の違いがあります。どの酒米を使うかによっても当然味が変わります。
日本酒は、貯蔵する前に1回、出荷する前に1回と通常2回火入れ(加熱殺菌・約65度)をします。約65度で加熱殺菌します。雑菌等を抑えるためです。 生酒と言うのは、この火入れを全くしないか1回しかしない下記の3種類があります。
生酒 | 火入れなし | 本当の生なのでフレッシュ まさにしぼりたて |
---|---|---|
生貯蔵酒 | 瓶詰め時に1回火入れ | 生で貯蔵熟成したものを、瓶詰時に火入れ |
生詰酒 | 貯蔵時に1回火入れ | 火入れをして貯蔵熟成する 秋のひやおろし等 |
本来「生」とは、非加熱処理の「生酒」で、中の酵母が生きていているものです。 火入をしてしまうと、生きた酵母の若々しい香りや味わいはなくなってしまいますが、保存性は良くなります。
生酒でないものもいいお酒は、できるだけ冷暗所で保管ください。扱いが悪いと味が変わってしまいます。こだわりの酒蔵は、保管管理の安心できる酒屋には、特別な限定酒を直接分けてくれますので、当店でも品質を落とさないように大事に保管し取り扱っています。
新米が出回る10月から、酒蔵は新酒仕込みが始まります。10月1日は、酒の日といい、酒造年度は、この日から1年間となります。信州は、冬が厳しいので、それぞれの蔵で工夫して温度管理し、また雪の中で貯蔵したりなど、厳しい気候を生かした酒造りをしています。そのこだわりの信州酒蔵の地酒を、ぜひお土産にお求めいただき、ご家庭で味わってみてください。風光明媚な大自然の恵みの味と香りで思い出深く、堪能されることでしょう。